今回からは、コンクリートの打設が終わってから以降の重要なポイントについてお話します。

★コンクリート打設直後の点検

  1. コンクリート打上げ状況の確認
  2. コンクリート表面初期亀裂の調査・確認 (初期亀裂はタッピングにて修正できる)
  3. コンクリート打設不足箇所の確認 (窓下部・階段部・狭小部 等)
  4. コンクリートの脱水状況等の確認

 

★コンクリート打設直後に行う作業

  1. コンクリートの養生
  2. 型枠外回りの水洗い清掃
  3. コンクリート打設階の下階部分の水洗い
  4. コンクリート打止め材の除去
  5. コンクリート打設足場等の撤去・片付け・清掃
  6. 使用機材、道具類の片付け・清掃・点検
  7. コンクリート打設後の型枠精度の確認、修正、調整
  8. コンクリート打設後の天候等の急変(降雨、降雪 等)に備えた用具・器具等の準備状況の再点検、再確認

 

★コンクリート打設後に行う作業

  1. 豆板(ジャンカ)、空洞等の欠陥部分の補修
  2. 生コンクリート強度試験結果の確認
  3. コンクリート工事報告書の作成

 

★施工欠陥の種類

種類 状況及び発生原因
空洞 コンクリートの打込み方が悪く、コンクリートが充填されずに残った空間
豆板・ジャンカ 粗骨材だけでセメント分がまわらなかった空隙
コンクリート打込み時の締固めの不良によって生ずる
打継不良 コンクリート打継処理の不良によって生じたレイタンス、目違い、ジャンカが生じた場所
表面気泡 コンクリートの巻き込み空気が表面に残って生じた凹み
コールドジョイント コンクリートの締固めが悪く、コンクリート打込み中の上下層の間に残った継ぎ目
砂目 ・ 砂じま 型枠表面に沿ってブリージング水が流れ、ペースト分が洗い去られてできた砂模様
ポップアウト 細骨材の吸収や化学反応による膨張で、表面がはじけて生じた穴
表面硬化不良 型枠の成分によるコンクリート表面の変色(茶褐色)や硬化不良
表面劣化 コンクリートが未硬化の段階で、降雨・降雪・氷結等の影響を受けて生じた表面の劣化